日本人に愛されてきたマグロ。魚の消費金額の中では、マグロが断然トップ。
日本人は何といってもマグロが大好きです。そこで素朴な疑問をQ&A形式でまとめてみました。


なぜ「マグロ」という名前?
魚体が「真っ黒」であるところからマグロと名付けられた、という説。もう一つは、目が黒い魚、「目黒」がいつとはなしにマグロになった、という説があります。

マグロの身はなぜ赤い?
肉の色素のミオグロビン、血の色素のヘモグロビン、ともに赤い色だからです。どちらもその成分の中に鉄を含んでいます。この鉄がエラから得た酸素を血から肉へ運び、炭酸ガスなどのいらないものを体外に出す、運び役をしています。

マグロはなぜ美味しい?
良質の蛋白質をタイやサンマ、あるいは他の食品より多く含んでいます。この蛋白質の中の、アミノ酸、イノシン酸がマグロを美味しくしています。さらにマグロは、目で食べると言われるように、赤い色が食欲をそそります。(味は、魚種、漁期、漁場、部位等により差が出ます)

マグロの身はなぜ黒くなる?
生きることをやめたマグロの肉色素ミオグロビンの変化で黒くなります。まず、血液の循環が止まり、酸欠状態になった時を還元型ミオグロビンといい、色は暗い紫色。これが空気中の酸素に触れるとオキシミオグロビンとなり、鮮やかな赤色の価値のあるマグロの状態。さらに放置すれば酸化が進み、メトミオグロビンになり、色は赤から褐色へと進む。このメトミオグロビンの生成率をメト化率と呼び、70%以上になると黒(褐色)になります。

身のシミはどうして?
マグロは漁獲後船上で血ぬき(放血)をしますが、それが不十分の場合、毛細血管に血が残ったまま凍結されて、シミの原因になります。これを解凍すると点々と血がにじみ出て、商品価値を落とします。下身、ハラに多く、魚種ではメバチに多い。

身のチヂレはどうして?
漁獲したマグロを船上で、死後硬直(死後1〜数時間)をおこす前に凍結し、それを解凍したとき身がチヂレます。鮮度は抜群ですが、旨みが足りないので、プラス0〜5℃の冷蔵庫に寝かせてから使用するとよいようです。

なぜ「インドマグロ」?
正式名はミナミマグロ。昭和27年頃、日本のマグロ船がインド洋ではじめて釣り上げたためこの名が通称になっています。

トロはなぜ高い?
トロは、一般にはクロマグロやミナミマグロの、限られた漁期や漁場で獲れたものの中の、一部の部位からしかとれません。量が少なく、希少価値から値が高くなります。近年は畜養と称して、生きたまま捕獲し、生き餌(イワシ、アジなど)を与えトロの多い身質にする方法で大量に出回り、比較的安価に供給されています。畜養場は、クロマグロが地中海沿岸の10ヶ国位とメキシコの太平洋岸、ミナミマグロがオーストラリア。

マグロはいい食べ物?
良質の蛋白質が多く含まれ、低コレステロール、低カロリーの理想的な食べものです。

ところ変われば、マグロ変わる?
名古屋はキハダの市場として有名ですが、東京はメバチ、大阪はキハダとメバチ。もう少し細かく見ると、甲府市はキハダ、静岡市は大型メバチ、浜松・豊橋市は中小型のメバチ、岐阜市は中小型のメバチにクロカジキと主に流通するマグロに地域性があります。これらは、味の好みというより、昔、海からの時間的な距離(色変りの問題)、需要の大きさ、消費水準、さらに、歴史的な流通業者の取り組み方が大きく左右しているものと思われます。

凍っていれば、安心?
答えはノー。マイナス5℃も、マイナス15℃も50℃も、見た目にはぜんぶ凍っています。マグロ以外の冷凍魚介類はマイナス15℃〜20℃で十分ですが、マグロだけはマイナス45℃以下の温度を必要とします。とくに悪い温度帯はマイナス3℃〜10℃で、この温度帯にマグロを保管すると黒くなりやすい。

解凍は、ゆっくり?早く?
答えは早く。一般に冷凍魚介類や冷凍食品はゆっくり(緩慢)解凍がよいとされていますが、マグロは悪い温度帯(マイナス3℃〜10℃)を早く通過させるためにも、早い解凍が望ましい。解凍方法はいろいろありますが、理想は、低温で、表面と中心を同時に、という事ですが、これは難しいことです。

マグロの漁法は?
代表的な漁法は、はえなわ(延縄)。70トンから400トンの船で、長さ100qを越す長い縄(直径5〜8o、テトロン製など)に、50m間隔の釣針にサンマ、イカなどの餌をつけて、船を走らせながら投縄する。餌の深さは50〜200m。早朝から、深夜まで、一日一回。200年も前、安房(千葉県)で始めたといわれる。

マグロの泳ぐスピードは?
マグロは、餌をとるためと、産卵のためと、大量の酸素とるために、常に泳いでいる。時速は20〜30q。このスタミナは、血合肉から生まれます。おどろいたときやケンカのときは、最高時速90q、カジキはもっと早く、130qも出します。

GGって、なに?
専門用語で、漁獲したままのマグロは、ラウンド。凍結するために、えらと内蔵を抜いた状態を、セミドレスまたはGGといいます。GGは、Gill and Gutの略。GGから頭をカットした状態をドレスといいます。

「サシミ」(刺身)の由来は?
指身、指味、差味とも書く。もとはオキナマスといって、魚肉を薄く切ってナマのまま食べる漁師の即席料理であった。平安時代に、切った魚の身の名が判るように、そのヒレを飾りのように身に刺したことからサシミと呼ばれるようになり、醤油の発達とともに広まった。


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